株式会社ジャニーズ事務所(Johnny&Associates,Inc.)が日本看護協会に5億円寄付されたことでちょっとした話題に。
どうも日本看護協会のその使い道について、現場の看護師さんをはじめ一般の方からも疑問の声が上がっているようです。
さて、その内容とは?
ジャニーズの日本看護協会への寄付(コロナ)に対する反応
といった感じです。
賛成意見もあるかと思いますが、中には辛辣な内容もあり、ざっと見た感じ日本看護協会の言う使途には疑問符がほとんどでした。
まとめると、寄付をどこに充てるかについて、
ジャニーズの思いは?
ダレトクなのか?
の2点がこの話題の中心ではないかと思われます。
ジャニーズの寄付の目的と使途
ジャニーズ事務所は日本看護協会に5億円の寄付をされましたが、その目的や使途として
ジャニーズグループSmile Up ! Projectでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、継続的に医療従事者の皆様への支援活動を行ってまいりました。そして、この度、看護師の皆様をご支援するため、「Johnny’s Smile Up ! Project基金」を日本看護協会様に設立することとなりました。
引用元:Johnny&Associates,Inc.
Smile Up ! Projectでは、感染が拡大し始めた当初から、看護師の皆様へのご支援を検討してまいりました。勿論、私達が生活する上で欠かすことができない職業は一つではありませんので、いずれの仕事に従事されている皆様にも心より感謝いたしておりますが、緊急事態宣言下において現場が逼迫していたこと、また、感染状況により直接的な影響を受けることから、医療従事者の皆様へのご支援を最優先に活動してまいりました。その中でも、医療現場の最前線で感染予防対策に気を配りながら、日々、患者様と向き合う看護師の皆様は、心身ともに大変な負荷がかかっている状況にあることを見聞きしていたことから、看護師の皆様に少しでも笑顔になっていただきたいと考えておりました。そして、この度、日本看護協会様にご尽力いただき、看護師の皆様にご支援できることとなりました。
改めまして、今回のご支援が叶いましたのは、皆様がSmile Up ! Projectによる動画コンテンツをご視聴いただき、チャリティーソングをお聴きくださったことによるものと、心より御礼申し上げます。
とされています。
つまりジャニーズ事務所の思いとしては、
「最前線の看護師に少しでも笑顔に」
であると考えられます。
しかし、
【日本看護協会寄付】
Johnny’s Smile Up ! Project基金 500,000,000円引用元:Johnny&Associates,Inc.
(基金の使途)
1.認定看護師の育成に関する事業
2.看護師等学校養成所への支援事業
と、すでに寄付当初から使途について明言されています。
つまり、ジャニーズ事務所の寄付について日本看護協会はジャニーズの思いを無視したわけではないことが分かります。
ただ、ジャニーズが認定看護師の育成を望んだとは思えないため、おそらく日本看護協会が提示した使途をジャニーズはそのまま承諾したものと思われます。
では日本看護協会は「最前線の看護師の笑顔」をどのように取り戻そうとしたのでしょうか。
ジャニーズの寄付はダレトクなのか?
結論から言うと、ズバリ「将来の看護師」でしょう。
ジャニーズの寄付によるイメージアップもあるかと思いますが、総額10億以上のコロナ関連の寄付は簡単にできることではないと思います。
そのため、ジャニーズの好感度アップは当然のことでしょう。
今回ジャニーズを外すと、他にこの寄付の恩恵を受けるのは
「この先も看護師として働き続ける看護師さん」
かな、と思いました。
では、なぜ日本看護協会はこの先も働き続ける看護師さんを支援することを選んだのでしょうか?
ジャニーズの寄付(コロナ)看護協会の使い道
ジャニーズの寄付に対し日本看護協会は
「防護服、マスク、グローブを都道府県の支部を通して届けている。看護職の人数が多く、限定的な支援にならざるを得ない」と説明。認定看護師については、感染管理の分野で認定看護師がエクモを使えたり、精神科分野で患者や看護職のケアに役立ったりしていることから、必要と考えている。
感染リスクが高い看護職への危険手当てについて福井会長に聞くと、「現状では、各病院がやりくりして手当を払っていて、それができない病院もあり、財政支援を国に求めたい。危険手当を一日4千円、つけてほしい」と具体的な数字をあげた。
さらに、看護職が本来の業務に専念できるように、他の職種との役割分担と体制作りも必要という。住民や家族からの電話が増えて負担が大きく、清掃や洗濯もしているためだ。
引用元:Yahoo!Japanニュース
と。
現在日本看護協会に加入している看護師は約76万人。
この全会員で5億円を分けると、一人当たり約657円。
もちろんこれを安いと思ってはいけないと思います。
十分な感謝のもとに受け取る価値のある金額である事は間違いありません。
しかし、特にコロナ最前線で働いている看護師さんの疲弊をどこまで軽くしてあげられるか・・・。
そこで日本看護協会なりに、この5億円を看護師さんの一時的な癒しで終わらせない使い道を絞り出したのだと思います。
では、なぜ認定看護師と看護学生の育成なのでしょうか?
その理由は、
「加算と人材確保」
がキーワードになるのかな、と思います。
認定看護師の育成
認定看護師を配置した病院には、認定看護師の活動に準じて加算(診療報酬)を国から与えられます。つまり認定看護師を配置できた病院の収益は上がります。
病院の収益がアップするという事は、看護師さんやほかの医療従事者への給料がアップするかも、という事です。
日本看護協会は認定看護師を育成し増やすことで、日本の医療施設に勤務する看護師さんへの報酬を保障したいと考えているのかもしれません。
また、専門的な知識と技術を患者さんに提供することで、スムーズなコロナ対応を可能にしようとされているのではないかと思います。
看護師等学校養成所への支援
また看護師が増えていると同時に高齢化社会でニーズも増えてきていることで看護師不足も問題になっています。
さらに時代に合わせた改革や、産休や育休と残った看護師さんの両者を尊重するためには余裕を持った採用を可能にしなければなりません。
そのため看護学生を育成し人材確保することで、これからの2025年問題や看護師さんのライフワークバランスを整備すること考えられている可能性があります。
今働いている看護師さんの負担を軽くすることは一朝一夕に叶えてあげることはできないため、時間がかかるのを承知の上で選択されたのかもしれません。
また看護大学でのカリキュラムの充実により専門性を高めることで看護師さんの地位を向上させ、何でも屋の看護業務を整備しようとされているのかも。
ジャニーズの寄付金をコロナと闘う看護師にどう還元できるか
しかしそうは言っても、今まさにコロナと闘っている看護師さんの疲労や不安は想像を容易に超えるものだと思います。
そして、もっと言えばコロナ以前に看護や介護の現場はすでに崩壊していると感じている看護師さんも多いのかもしれません。
コロナだから忙しいというよりも、もともとの医療体制そのものに無理が生じているのかもしれません。
ジャニーズのメンバーや事務所スタッフも、より忙しい状態の中コロナに立ち向かっている看護師さんなど医療従事者の方々に何かできることはないかと考え寄付をされたのだと思います。
では、そんな看護師さんたちにジャニーズの思いを届けるにはどうしたらいいのか。
なるほど、会費の減免なら協会員に平等にいきわたりますよね。
他にも、マイル子なりに考えてみました。
- 日本看護協会によるACジャパンのようなCMをジャニーズ出演で流す
- ジャニーズ&日本看護協会の特製グッズ(ハンドタオルなど)を作り協会員に配る
- コロナの患者さんを直接対応している看護師さんに分配
まとめ
・・・。
すみません。
看護師さんの疲労や苦悩を軽くするために何が一番良いのか一生懸命考えてみましたが、これだ!と言える妙案は思いつきませんでした。
小市民のマイル子は、ジャニーズのように5億円も寄付してあげたくてもできません。
できることは、感染を広げない生活を送るくらいです。
月並みのことしか言えませんが、医療従事者の皆様には本当に感謝しています。
どうか全国の看護師さんをはじめ医療従事者の方の奮闘が報われるよう祈るばかりです。
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